遠隔介護の鍵はケアマネジャーという存在

遠隔介護の鍵はケアマネジャーという存在

/

夏休みに義理の実家に帰省した時、1年ちょっと会わない間に義理の両親がとても歳を取ったという印象に衝撃を受けた。70代も後半になれば、誰もが足腰も弱くなるし、耳が遠くなったり、それこそ愚痴っぽくなったり物忘れが酷くなったりするものだ。一般論としては分かっていたつもりだが、実際に近しい人がそうなってみると、受け入れがたい寂しい気持ちになってしまった。滞在した1週間の間、私は出来る限りのサポートを、これまた出来る限り自然になるように尽くしてみた。飛行機で帰らなくてはならない程離れた所に住んでいるので、帰省後も心配で仕方なかった。近くに住んでいれば、通院や薬の管理、運動の手助け、買い物の補助、家事全般など手伝うことができる。でも、離れていてはそれは無理なことだった。色々調べるとケアマネジャーという存在があることが分かり、早速実家付近の機関に電話を入れてみた。遠く離れている私達が、義理両親にしてあげられることがないかを探すために。色々な種類の介護サービスを、利用する側個人レベルに立って判断、計画してくれるのがこのケアマネジャーという専門職の方々だそうで、会ったこともない上に地方に住んでいる私の話を、とても親身になって聞いてくれた。介護というと、一人では立てないとか、ベッドに寝たきりという状況でないと無関係な事かと思っていたが、いわゆるお年寄りのみで生活していて、持病があったりして生活に困難を感じている点があれば、それがお料理だったり家事だったりのレベルでも支援して貰える事がわかった。ニーズや実際に必要かどうかも見極めて計画を立ててくれるとのこと。なんだか、私はこの1本の電話で、義理両親の今後への不安が大分軽くなったような気がした。離れていても、優秀なケアマネジャーを中心として、必要な介護ケアが受けられるのならば、毎日顔が見られないとしても大分安心に思えたのだ。介護サービスを利用している人は勿論、その家族とも向き合ってくれる
医療事務や ケアマネジャーの存在が、今の介護を受けている人のどれだけ力強い存在になっているのだろう。介護というと暗いイメージを私は持っていたのだけれど、この日から味方がぐんと変わった。私のように両親と離れていたとしても、親身になって動いてくれる人がいるなんて、今の世の中も捨てたものじゃないなと思った。

ケアマネジャーの道へー親の介護を通してー

/

3年ほど介護が必要な状態だった母を、2ヶ月ほど前に見送った。幸い近くに住んでいた私は、母を身近に世話することもでき、できる限りのことをして悔いなくお別れすることができた。要介護認定を受けた頃から、私にかかる負担が非常に大きく、精神的に私の方がまいってしまった時期があった。しかし、そんな時期を救ってくれたのが、あるケアマネジャーさんとの出会いだ。ケアマネジャーというのは、「介護支援専門員」という。彼女は40代後半のいつも穏やかな笑顔で迎えてくれる方だった。介護保険の点数をどこにどう使えるものなのか、我が家にとって最も必要な支援はなんなのか。同じく介護を経験していた友人などに聞いても、なかなか的確な回答が得られず途方にくれていた私を救ってくれたのが、ケアマネジャーの幸子さんだった。彼女と何度も介護プランを相談し、何よりも母が一番望む支援、そして次に私への負担を十分に考慮したプランを作成してくれた。そのおかげで、私は今こんなふうに穏やかに振り返ることができるといっていい。そして、母を見送った今、私もケアマネジャーを目指している。幸い、結婚前に保険師として働いていた資格と経験がある。これはケアマネジャーの資格取得に必要なものである。介護施設での仕事も決まった。そこで仕事をしながら、ケアマネジャーの資格取得を目指して勉強を続けるつもりだ。仕事と勉強は確かにきついかもしれない。しかし、あの頃私を救ってくれた彼女のような存在にいつか自分がなれるかもしれないと思うと、力が湧いてくる。さあ、新しい一歩の始まりだ。